2007/12/23 北海道新聞「ほん」欄

2007年活躍した北海道出身作家として、桐野夏生とともに、円城塔インタビューが掲載されました。以下、ちょっと面白かったところを抜粋。

  • 今年三月末の任期切れを半年後に控えた昨年秋、「職を失うかもしれない」という危機感から、本格的な執筆活動へ。人が空から墜落してくるという「オブ・ザ―」の奇想天外な設定は、そうした不安定な精神状態に由来するという。
  • 一つの論を立てるのに、あらゆる条件を考慮し例外を排除しようとする、研究者の発想が色濃くにじむ文体。難解な言い回しにもなるが「そうすることで、人と違うものを書きたいという気持ちが強い」。
  • 全体の流れをふかんした上で、どの展開をどの程度割り振るかを割り算した行数で書く。「筆に任せて書くというスタイルは、どうもなじめない」と話す。

文筆で生計を立てる夢もあるらしいです。あれだけ筆が速かったら当然か。


そのほか、「わたしのお薦め 今年の3冊」というコーナーも設けられており、我らがトヨザキ社長、大森望氏のメッタ斬りコンビが寄稿されております。お二人のお薦め作品は、

しかし、よくよく考えると、小松左京賞落選作がこんなに話題になるってのはどうなのだろう。小松御大に問題がある、と暗に示していることにはならないか。