2007年ベスト5(映画編)

劇場で観たのは3,40本ってとこでしょうか。映画の日にまとめて3本観る、ってのが習慣になってしまった。悔いが残るのは『パンズ・ラビリンス』と『キングダム』を見落としたこと。今年はこういう事の無いようにしたい。

去年はこれに尽きる。もし劇場に客が私独りだったら、声を出して喜んでた。非常に頭の悪い(ホメ言葉)、最高の娯楽作品なので、DVDが出たら絶対に観るべし。「プラネット・テラー」でロバート・ロドリゲスの作品を初めて面白いと感じた。

悪趣味メルギブ先生、会心の一作。スリリングな逃走劇には目を離すことができず、復讐タイムに入ると激燃え。ラストのオチには賛否両論のようですが、わたくし的には許容範囲。敬虔なカトリックですもの、監督。

前作より格段に面白く、キチンと続編にもなっている。ラストは『デス・プルーフ』を髣髴させるズッコケっぷりで爆笑しました。監督の評価は、前作を観た時点では「ああ、上手いねえ」くらいにしか思っていなかったが、今作でポスト・タランティーノはこいつしかいないと確信した。この先も注目。

過去の監督作品は遠回しなアイロニーを含んだものが多かったが、この作品はド直球。映画全体に漂うペシミスティックな雰囲気は凄まじい。ナチスを題材にした映画は数多くありますが、そのなかでも一際異彩を放っている。力業で作り上げた大傑作。

脚本はテンポがよく、軽いジョークも小気味よい。人物造形も上手く、全員がキャラ立ちしている。決してハッピーエンドとは言えないが、現実に絶望せず真っ直ぐと前を見据える。女性ってのは強いですわ。

エヴァっぽさを削ぎ落とし、高水準のロボットアニメとして再構成されていた。私のTV版エヴァ評価ってのは「前半>>>後半の鬱展開」なので、素直に楽しめました。しかしこれ、滝本竜彦が怒り狂いそうだなあ。


ガッカリ映画は

でしょうか。『墨攻』に関しては「俺の方がもっと上手く撮れるよ!」と思ったほど。
『ブラックダリア』は別につまらなくはなく、平均点*1の作品ではあるのですが、デ・パルマに対する私の(歪んだ)愛情があるせい。
なんだよ!最高に面白いか、目を覆いたくなるような酷さかどっちかにしてくれよ! こっちはアンタに期待して(どちらかといえば後者に)観にきてるのに! 君には失望したよ!!

*1:=特に面白いわけでもない