成田空子『愛百合女学院へようこそ』(ティアラ文庫)

愛百合女学院へようこそ (ティアラ文庫)

愛百合女学院へようこそ (ティアラ文庫)

 入学式にフリフリの服を着て出席したら、学校側から「このままだと即退学」と勧告された帰国子女・苺が生徒会長の愛羅に出会い、いろいろあってヤっちゃうおハナシ。

 「キスだけじゃ終わらない 新・乙女系ノベル」と銘打たれ創刊されたレーベルなので、他の作品はカッコイイ男の子との恋愛を主題にしたいわゆる乙女系作品なのだが、コレだけ百合だったので読んでみた。

 別につまんない訳でも、文章が読みにくくもないのだが、もう「頭の弱めな美少女とおっとこまえな先輩との百合」は読み飽きたよ。どうせそれで進めるのなら、瑞智士記『あまがみエメンタール』くらいトリッキーにしようとする気概が欲しい。あと愛羅さんの腰巾着ふたり(双子)が徹頭徹尾イラつくので、最後に起こる事件と決着の付け方がどうにも腑に落ちなかった。

 ラノベでイチャラブ百合物って少ない*1上に、上手くいってる作品を私は知らないんですが、うーむ。

*1:そもそも百合というジャンル自体少ないが